はてだBlog(仮称)

私的なブログど真ん中のつもりでしたが、気づけばWebサイト系のアプリケーション開発周りで感じたこと寄りの自分メモなどをつれづれ述べています。2020年6月現在、Elasticsearch、pandas、CMSなどに関する話題が多めです。...ですが、だんだんとより私的なプログラムのスニペット置き場になりつつあります。ブログで述べている内容は所属組織で販売している製品などに関するものではなく、また所属する組織の見解を代表するものではありません。

企業のカネと価値(ただしおカネ寄りの視点の意味)の動き・値踏みのオレオレメモ(1)

そろそろ財務諸表を雰囲気レベルで良いので「目利き」できるようになりたいということで、その辺の勉強メモ。

最終的な結果ではなく、理解を深めるために、図解などの試行錯誤の過程を残してみた。この過程をたどることで、従来より深い理解に至ることができたので、同じような悩みの人には有効かもしれないので公開する。

※自分の腹落ちを優先したので、用語などは正確ではないかもしれません。また、アカデミックな定説等からは外れている部分もあるかもしれません。

CFで捉える

BSがピンとこない人はCF(キャッシュフロー)で理解すると良い...というようなことを聞くので、CFがどんなものか確認。

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... 頭が硬いのか、センスがないのか、まだピンとこない...

ただ、現代の企業の活動は、営業、財務、投資の軸で捉えるのは定石なんだろうなというのを再認識。

絵にしてみる

続いて、企業のカネまわりの活動について手を動かして絵に書き出してみる。

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描いてみて分かったが(描かなくても分かるが...)、サイクルのようでサイクルではないし、メッシュ型のあるいは双方向のグラフ形状になるところもあるので、動的な表現が思ったほど馴染まないと思った。

自分の中の理解の話に過ぎないが、サーバレスアーキテクチャの形に近いんだよな〜と思った。

様々なパスを絵に書き出してみることができた。時間がある時にしかできないので、目的は果たせてないが多少スッキリした。

BS再び

前項で絵に描いてみたことで、分かった...というか諦めがついた。

(これまでの私見とは矛盾するが、)企業の活動やカネの動きを俯瞰するには、カネの入りと結果だけに絞った方が逆にわかりやすいかも。

ということで、先人の知恵にならい、BS視点に戻る。

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※この形式の絵自体はいろんなところで見る形だと思います。ただ、BSをカネの動きとして捉える場合は、(横書きドキュメントで時間経過が左から右で表されるのと違い)実際のカネ(活動)の動きはこの図では右から左だということは時々思い出した方が良さそうです。... ということに今更気づいたという話。

少し寄り道

寄り道というか、前提となる、社会か経済かの中高生の教科書の最初のページに書いてあることの再確認。

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自分が学生のころから、ここは変わってないような気がするが、その当時以上に、「カネ自体の市場」が実体経済より大きくなっているんだろうなと思う。

また、本来のカネの動きをつかむのには、「ビジネスモデル」の理解が不可欠だと思うが、一方で財務諸表レベルの初見の目利きで深く考えすぎるとかえって混乱するので、ここでは深掘りしないようにしよう。

そうそう、"ビジネスモデル"については、最近だと、次のものを参考にさせてもらっている。

note.mu

こちらで述べられている、「逆接の構造」や「八方よし」というのは、深い理解や分析には欠かせないなあと思う。

また、BSに近い考えの話としては「無形資産」(のれん代)も本来は見落とせないが、やはり切り口がぶれるので、ここでは深掘りはしないことにする。

財務3表の関係を俯瞰

BSを掘り下げるとして、どうしても性格上、釣り合っている部分がどこか気になる。3表のどこの値がどこにつながるかを確認。

ただ、どうも書籍によって違いがある(というか一般に用語に幅があり、一意の定義がない、というかそのような定義をすることが難しいようなので)、あえて目を細めてぼんやり眺めてみることにする。こういう時に、google 画像検索は便利。

財務諸表 関係 - Google 検索

自分の理解に合わせて財務3表の関係を図解しなおし。

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もう少しかな...というところ。

BSを大きくする・小さくする

企業の活動は、BSを大きくするあるいは筋肉質にする活動だというようなことを聞いたことがある。

帳簿だけと向き合って机の上だけで物事を捉えるのは良くないと思うものの、CFのフローにならって、また、それらの中の主な活動ごとに、BSのどの領域が大きくなったり小さくなったりするのか(単純化して)書き出してみた。

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書き出してみてやっと分かったのだけど、(今回のように単純化して見ると)「現金」を介した活動になるなあという実感。

企業や国は家計と違い資金集めに幅があるものの、やはり「現金」をどれだけ回せるか(あるいはそれ相当の構造を作れるか)は財務的な経営のうまさにつながるんだろうなという理解が進む。

この他、この絵を描いてみて、一般によく言われる次のようなことが多少なりともピンときた。

  1. 事業が成長していて、かつ営業が黒字でも倒産することがある。(例えば、現金が多くなく、仕入れなどのために流動負債が拡大していて、(いざとなったら)現金化できる固定資産も多くないというケース)
  2. 流動負債が大きいものは経営が暗転しやすい。
  3. 資本金が大きい→ 定性・定量的に、大きい会社というのはもちろん、返さなくて良いお金が豊富なので、経営の取り回しに余裕がある。
  4. 固定資産が大きい→ 定性・定量的に、大きい会社というのはもちろん、(いざとなったら)現金化できる。が、資産価値が思ったより低い場合は値踏みに注意が必要。→ドラマでしばしばみられるやつ。
  5. IPOや株式の分割で、返済不要なカネを集める。(もちろん、株主の期待に応えていく必要はあるが...)

企業のカネを通した評価

前項あたりがしっくりきだすと、企業の値踏みというものがなんとなく分かってくる気がする。

ここらへんをすっ飛ばして◯◯率が他社と比べてなんとかかんとかとやっているだけでは自分の性にあわないところだったが、BSと企業の経営のおおまかな関連が見えてくると、自分の感覚に従って捉えた方が良いような気がしてくる。

書籍などでの、企業の評価には「△△性」「◇◇性」... というのがあります...という入り口の場合、ROAは「△△性」「◇◇性」どっちだっけというのが気になって仕方ないが、自分にとっては別にどうでも良いことだった。

ここは人によってはしっくりこないかもしれない例えだが、ドラクエとかでのキャラメーキングやキャラ選択の際にどのスペックを重視するか、というようなものと同じ観点で企業の活動を理解するというのはアリだなと思うに至る。

ということで、次の表をまとめてみた。

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通常の教科書だと、分類・指標・(指標の説明としての)観点...の並びで説明してあり(これはもちろん正しいのだけど)、ここでは、(モノの道理から考えると企業活動で重要そうな)観点、キャラ選択になぞらえたら何?、その指標値として財務分析でどのような指標値が使われることが多いか...という並びでまとめてみている。

※「ドラクエで例える」のところは、レベルが上がりやすいキャラ→戦闘を有利に進めるのに役立つ・早いクリアに貢献、HPが多いキャラ→やられにくい、素早さが高い→先手を取れる(アグレッシブな事業の回しがしやすい)、等の連想になっています。私と同じような視点でドラクエのキャラを見ているかにもよりますが、悪くない切り口だと自分では思っています。

並びを変えただけ、自分の言葉で言い直しただけだが、書籍にある表を写経したよりは随分自分の中では進歩した気がする。

この記事おわり。

参考文献・参考リンク

あとで記載。